某理学療法士の英語論文考察ブログ

当ブログは、理学療法士である私上條が 様々な英語論文を翻訳して、日々の臨床との繋がり等含めて考察しているブログです。 当ブログの内容はご自由にお使いいただいて構いませんが 私の英語力は・・・あっ(察し)といったレベルなので、 元の論文を1度ご確認いただいてからの方が安心かと思います。 (基本的にpubMedでフリーになっている論文です)

ラットにおける不動後の後肢の上皮の厚さ、末梢神経分布、機械受容の変化

Changes in hind paw epidermal thickness, peripheral nerve distribution and mechanical sensitivity after immobilization in rats.

 

J Nakano, Y Sekino, Y Hamaue, J Sakamoto, T Yoshimura, T Origuchi, M Okita  2012 IF 1.6

 

ラットだけでなく、ヒトの関節も不動化で痛覚が過敏になる。

これは中枢神経系の関わりが考えられているが、詳細はまだわかっていない。

また、皮膚の萎縮もみられることが知られている。

 

運動の不足で皮膚が薄くなる

 関節固定による血流不全でも皮膚は薄くなるが、固定の際に浮腫等に気をつけることで

 血流不全の可能性は減らすことができる。

 →運動の不足で皮膚が薄くなる

 

皮膚の薄化や末梢神経の増加はCRPSでもみられる。

 

この研究でみられた上皮の厚さや末梢神経の変化は、不動化によっておこる痛覚過敏の原因の一部となりうる。

 

 

以下、個人的な考察

不動部分というのは、様々な要因で痛覚を感じやすくなるんですね。

 

おそらくヒトの体の中で、関節ではない部分でも本来動くはずの部分が

動いていないことで痛みを感じやすくなるのだと思います。

原因は様々で絶対ではないのですが、俗に言う「固いところ」を動くようにするだけでも

痛みが減少するのではないかと考えています。

 

 

 

ところで。

インパクトファクター(IF)は その雑誌にのったすべての論文が、平均して何回、他の論文に引用されているのかということを示します。

(IFが高い雑誌→多くの論文に引用されている→研究としての価値が高い)

 

知り合いの先生が、ある雑誌に英語論文を投稿したところrejectされてしまい

なぜ載せてもらえないのかを問い合わせたところ

「表向きのルールにはいれてないが、この雑誌に載せたいのなら、この雑誌の過去の論文から2つ以上引用して論文を書くように」と言われたそうです。

そうして無理矢理使えそうな論文を引っ張ってきて、引用論文に加えて書いたらacceptされたそうです。

 

調べてみると、その雑誌はそれまでIF0.5にも満たない状態がずっと続いていたのが

ここ数年で急に1.9まで上昇しています。

 

これは明らかにその雑誌のインパクトファクターの水増しになると思います。

 過去にそういうことをやっていたブラジルの医学雑誌は、IF算出対象から外されてしまったそうです。

 

ブラジル: 4学術誌、 IF水増し操作 – トムソン・ロイターは算出対象から除外(nature記事紹介) | 科学技術情報プラットフォーム

 

知り合いの先生に聞いただけなので、本当かどうかはわかりませんが

(とはいえ嘘とは思えませんが)

もし本当にそんなことをしていて、IFを水増ししているとしたら

他の海外雑誌に苦労して論文をのせた身としてはちょっとどうかと思う話ですね。

スポーツでいうドーピングみたいなもんだと思いますし。

(結構引用を増やそうとするジャーナルはあるみたいですが、journal self-citationという自らの雑誌からの引用の値が20%以下くらいならセーフという考え方もあるそうです。 )

ちなみに上記の雑誌は他の雑誌での引用を見たことがないレベルなので、100%なんじゃないかなぁと疑うレベル。

 

もし本当に不正をしているのが事実なら日本の恥なので

理学療法に関する雑誌はIF算出対象から外されて欲しいと願う今日このごろです。

 

Research gateというサイトより引用

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