某理学療法士の英語論文考察ブログ

当ブログは、某理学療法士が 様々な英語論文を翻訳して、日々の臨床との繋がり等含めて考察しているブログです。 個人的にどこでみた文献か忘れないようにメモしているようなもので、 私の英語力は・・・あっ(察し)といったレベルなので、 元の論文を1度ご確認いただいてからの方が安心かと思います。 (基本的にpubMedでフリーになっている論文です)

慢性炎症時の皮膚における交感神経線維の発芽

Autonomic fiber sprouting in the skin in chronic inflammation

L Almarestani, G Longo, A Ribeiro-da-Silva  IF3.5   2008

 

 

ニューロパチーの際 交感神経線維が上部真皮に発芽する(正常であれば上部真皮に交感神経線維はない)

これは、慢性炎症や関節炎でも発生する。

 

研究には完全フロイントアジュバンド(CFA)というものを用いている

これを用いると抗原をゆっくりと放出させ、強力かつ長期にわたって免疫応答を促すことができる

1回の量を多くすると、

 一側の炎症と関節炎。続いて対側の腫脹とリウマチ様の関節炎、多数の関節と臓器に影響がでる

1回の量を少なくすると

 一側の浮腫と関節炎がすぐにでるが、対側の症状はでない。

 

これまでに慢性の炎症や関節炎に伴う後角の可塑性変化は詳細な報告がある。

坐骨神経の慢性絞扼障害においても上部真皮への交感神経線維の発芽の報告がある。

 

この研究では皮下へのCFA注射で皮膚炎や関節炎を惹起させた。

結果徐々に上部真皮への交感神経線維の発芽が増え、4週では大幅な増加がみられた。

 

 

以下、個人的な考察

どういう機序かわかりませんが

CFAの投与量大→反対側にも関節炎等が発生ってのはびっくりです

一側に強めの炎症がある場合、対側にも問題がでてくるんですね。

(CFAが血流にのって反対側にも悪さしてるのかもしれませんが)

 

 

慢性的に疼痛がある場合

上皮直下の真皮の上部にも交感神経線維が発芽してしまうということで

血流にも問題がでてくるでしょうし

脳のマップの変化の報告もありますし

長くなればなるほど治りづらくなってしまうのかもしれません。

 

 

脳の感覚求心路に障害の既往あり+慢性疼痛のケースは

一筋縄ではいかない方が多い気がします。