某理学療法士の英語論文考察ブログ

当ブログは、某理学療法士が 様々な英語論文を翻訳して、日々の臨床との繋がり等含めて考察しているブログです。 個人的にどこでみた文献か忘れないようにメモしているようなもので、 私の英語力は・・・あっ(察し)といったレベルなので、 元の論文を1度ご確認いただいてからの方が安心かと思います。 (基本的にpubMedでフリーになっている論文です)

慢性絞扼損傷後のラット下唇の非侵害感覚介入における自律神経線維の発芽と変化

Autonomic fibre sprouting and changes in nociceptive sensory innervation in the rat lower lip skin following chronic constriction injury

 

Grelik C, Bennett GJ, Riberio-da-Silva A   2005   IF 2.9

 

 

通常、交感神経と感覚神経の相互活動は少ないが、神経障害後、感覚求心性線維と交感神経の遠心性線維が相互活動する新たなネットワークが形成される。

過去の研究では、両側のオトガイ神経切除後、交感神経、副交感神経の両方の線維が除神経された上部真皮層へ発芽した。

 

本研究では、両側オトガイ神経絞扼損傷群(CCI群)、皮膚を開くだけで神経に介入はしない群(sham群) 、正常飼育のコントロール群(con群)で比較した。

 

sham群とcon群の神経の分布や濃度に違いはなく、CCI群にみられた変化は外科的な介入によるものではない。

 

sham群、con群では交感神経線維、副交感神経線維は真皮下層や皮下組織にはみられなかった。この部分は脈管構造の複雑なネットワークが形成されている部分である。

 

CCI群では、ope2週間後にはほとんど消失していた自律神経線維は4週間後にsham群をはるかに上回るレベルで観察された。

これらの線維は真皮を放射状というよりも斜めに横切り、太く、より多く分岐していた。

CCI群2週間後には、正常であれば交感神経、副交感神経線維が存在しない真皮上部にみられた。

そこから4週間後には最も高いレベルでみられ、6週間後から徐々に減少していくものの16週後であってもsham群よりも高いレベルであった。

 

 

以下、個人的な考察

先週書こうと思った足底への刺激→姿勢への影響についての文献は難しすぎてあきらめました・・・ 独特な表現が多くてどちらにでもとれる言い回しだらけで・・・

また余裕できたら挑戦してみます

 

 

今回の論文の、2週間後に一度線維が減少し、真皮上部にみられるようになったというのは

皮膚の代謝が真皮の深い層→浅い層へとむかっていく中で、

おそらく正常であれば神経線維が消えていく信号がでるのに、CCI群ではその信号が伝わらず、また新しい線維が一時的に生産されず

結果2週間後には真皮上部にのみみられ

そこから再度交感神経線維が増えて4週後には増大してみられたのかな

 

脳卒中の患者さんでも、麻痺肢が冷たくなっている方が多いのですが

中枢側の問題だけでなく、末梢側の問題もあるってことですね。

 

後輩が担当していたとある患者さんは、重度な麻痺なんですが手足が温かい!

最近回復してきたとはいえ感覚ほとんどないのですが、手は本当にあったかくてびっくりします

入院中、感覚入力を時間かけてやっていたことがよかったのかな・・・

 

神経障害後に感覚の線維と交感神経線維がつながるってことは、感覚障害強い人ほどその後の回復過程で変なつながり方してしまうのかもしれませんね。

 

 感覚入力ってのはやっぱり大事だと思います。