某理学療法士の英語論文考察ブログ

当ブログは、理学療法士である私上條が 様々な英語論文を翻訳して、日々の臨床との繋がり等含めて考察しているブログです。 当ブログの内容はご自由にお使いいただいて構いませんが 私の英語力は・・・あっ(察し)といったレベルなので、 元の論文を1度ご確認いただいてからの方が安心かと思います。 (基本的にpubMedでフリーになっている論文です)

おしらせ

色々と調べてみたところ、論文の翻訳が著作権侵害にあたる可能性がありそうです。

少なくとも、自分の文章よりも長い引用はアウトなようで。

 

要約ならOKなようなのでしばらく要約で書いていきます。

これまで書いた文章もうまくまとめられたら順次再度記載していきます。

肺線維症の発現プロファイリングの比較により、Hypoxia-inducible Factor-1αの病気における役割が示唆される

Comparative Expression Profiling in Pulmonary Fibrosis Suggests a Role of Hypoxia-inducible Factor-1α in Disease Pathogenesis

Tzouvelekis A, Harokopos V, Paparountas T, Oikonomou N, Chatziioannou A, Vilaras G, Tsiambas E, Karameris A, Bouros D, Aidinis V   2007  IF 13

 

発現プロファイリング・・・さまざまな細胞の異なる遺伝子から作られるメッセンジャーRNAを測定する研究方法。腫瘍の種類のサブグループを特定したり、どの患者が治療に反応し、どの患者でがんの再発リスクが高いのかを予測したりする上で役立つ診断検査として用いられる。(weblio辞書より)

 

特発性肺線維症の原因や疫学はまだほとんどわかっていない。

Hypoxia-inducible Factor-1α (HIF-1α)の病気における役割検討した。

統計学的に肺線維症と関連する様々な遺伝子を比較し、線維症の肺の過形成の上皮においてHIF-1αの過剰発現がみられた。

肺上皮細胞のホメオスタシスと病気の発症におけるHIF-1αの主要な役割を明らかにし、様々な間質性肺炎における病態生理学的な知見をもたらしHIF-1αの抑制の重要性を示した。

 

wikipediaより

低酸素誘導因子(ていさんそゆうどういんし、英:Hypoxia Inducible Factor、HIF)とは細胞に対する酸素供給が不足状態に陥った際に誘導されてくるタンパク質であり、転写因子として機能する。病巣においては栄養不足や細胞外pHの低下、血流不足による酸素供給不足(低酸素)状態が認められるが、癌細胞が生き延びるためには新たに血管網を形成することにより病巣への血流を増加し、低酸素状態を脱する必要がある(血流の増加は転移経路の確保にもつながっている)。そのための機能を担うべく低酸素条件下おいて誘導される転写因子がHIFであり、種々の遺伝子転写を亢進させる。HIF-αにはHIF-1α、HIF-2α、HIF-3αが存在するが、これらはいずれも細胞内に構成的に発現しているHIF-1βとヘテロ二量体と結合する能力を持つ。HIF-1αは正常酸素圧下でも産生はされるがタンパク質分解酵素複合体である26Sプロテアソームにより分解されてしまうため機能しない。

 

 

以下、個人的な考察

低酸素状態だとHIFが出る

→血管新生と線維増生が促される

結果疼痛が出やすくなるのと拘縮もできやすくなる、肺だと肺線維症の原因になるってことですかね。

ってことは肺の線維症は一度なると低酸素状態→線維症がどんどん進行してしまうのでしょうか・・・

確かに間質性肺炎の患者さんてなかなか呼吸状態が改善してこない。

 

 

拘縮についてまとめていたら、色々と孫引きででてきた論文があったので

調べてみたら非常にありがたい知見を得られました。

 

やはり拘縮には血流(O2の供給)が関わるんですなぁ。

 

ここさえわかれば自分の中でいろんなことの説明がつく!って部分に関する論文が見つけられたときの喜びは

なんとも言い難いもんです。

 

IFも高いし素晴らしい。

こんな論文をガンガンみつけて色々なこととつなげていけたら無敵なんですけど

なかなかそうもいかないんですよねぇ・・・

読んでみたら思ったものとちょっと違うってのもよくありますし。

まぁ数読んで勉強していくしかないんでしょうね。

 

来週は研修会のため更新できるか不明です。

脳卒中後の脳活動は上肢の運動のスムーズさに関連する

Brain activation is related to smoothness of upper limb movements after stroke

Buma FE, van Kordelaar J, Raemaekers M, van Wegen EE, Ramsey NF, Kwakkel G  2016   IF 1.9

 

脳卒中後、同側および対側の感覚運動野の動員が増大するのか、小脳が失われた機能を代償するのか今だ明らかになっていない。

本研究の目的は二次運動野・感覚野の動員増加が運動コントロールの質に関連するかを調べることである。

 

脳卒中発症6週後、同側の運動前野、島、小脳が対側の補足運動野、島、小脳と同様に握り動作の滑らかさと重要な相関がみられた。(29週においてもみられた)

 

脳卒中後の感覚野・運動野の動員は運動機能の回復とは相関せず、運動ストラテジーの獲得が運動障害を代償することができる。

 

 

以下、個人的な考察

昔は脳卒中の際にCT画像をみて予後を予測するってやってたのですが、

最近はCTのみでは予後はわからないもんだと思えるくらいまで回復する人が多くて

介入によって予後が全然違ってきてしまうことに恐怖を覚えております。

 

今正しいと思っててもそのうちに足りないと思うようになるんだろうなあ・・・

 

単一の運動を練習するのではなく、運動のバリエーションを増やすことが大事だと思っていますが

それを後押ししてくれるような論文があったので嬉しいです。

 

やっぱり記事を保存しておけると、あれどの論文だったかな・・・って思ったときに

すぐに見直せるので便利です。

最近はタンパク質関連の論文もよみつつなので中々忙しいのですが

なんとか1年間は続けられたらなぁと思います。

 

軟らかい面を歩く際に動的安定性を調整するための歩行パターンの適応

Adaptations of walking pattern on a compliant surface to regulate dynamic stability

 

MacLellan MJ, Patla AE  2006   IF 1.9

 

ヒトは日々歩行する際に接地する面によって動的安定性は脅かされる。

中枢神経系は安定性を維持するため、次の接地面の適切な情報を必要とする。

8人の若年者に安定した面を歩いてもらうのと、フォームマット上の柔軟な面を歩いてもらい、ステップパターンの変化、COMの軌跡、下肢筋活動の変化を検討した。

 

軟らかい面を歩く際には

矢状面のCOMは減少するが、内外側面は影響がなかった。

つま先は躓かないように軌跡は挙上した。

ステップ長や幅は増大し、基底面を広げるように歩行した。

プッシュオフ時の腓腹筋、ヒラメ筋活動は増大した、

 

これらのことから運動パターンの事前および反応的運動パターンの変化からCNSがすべての体のセグメントを調整し、最大限の安定性を得られるようにしていることが考えられる。

 

以下、個人的な考察

以前書いた、足部からの刺激が体の姿勢制御に影響するっていう論文でしたが、

正直思っていたのと内容は違いました・・・

 

足部からの刺激によって確かに姿勢が変わってるのかもしれませんが

もっとこう・・・ここ刺激するとこう変化するよーとか、こういった刺激が姿勢制御にはよくないよーとか、そういったのを期待していただけに残念です。

 

矢状面のCOMの変化が減少する件については、逆に増大するって文献もあるみたいです。

 

何の文献にしてもそうですが、大抵正反対の結果の論文もあるので

1つの論文だけでなく、条件含めて色々と読んだ上で

自分の経験を加味して判断出来ればと思います。

不動によるラットヒラメ筋の不溶性コラーゲンの集積とtypeⅠとtypeⅢコラーゲンアイソフォーム

Effect of immobilization on insoluble collagen concentration and type Ⅰ and type Ⅲ collagen isoforms of rat soleus muscle

 

Hibino I, Okita M, Inoue T, Banno Y, Hoso M   2008  IF 0.12

 

不溶性コラーゲンは架橋結合を形成して、組織間の動きを阻害すると考えられているそうです。

 

1週間固定→3週間固定で

コントロール群と比較してROMは1週で90%、3週で67.5%まで制限される

不溶性コラーゲンの集積は固定1週では変化しないものの、3週では増加した。

このことから、不溶性コラーゲンの架橋結合により3週の固定でのROMの低下が考えられる。

0週から1週間への固定ではtypeⅢ/typeⅠコラーゲンの割合は増加するが、1週間の固定から3週間への固定では割合は変化せず。

こうしたことから、typeⅢコラーゲンの増加は可動域制限の増大とはリンクしないことが考えられる。

 

 

以下、個人的な考察

大学を卒業して少ししてから、コラーゲンてのは1種類だけじゃなくて7種類あるんですよ!とかいってたんですが

自分が見てた教科書に7種類しかのっていなかっただけで、少し前にみた教科書では28型までのっていました。

新しい知識はどんどんいれていかないと恥をかきますね。

 

コラーゲンはそれぞれ少しずつ特性が異なり、器官によって含まれる割合が異なるそうで。

Ⅰ型は骨に多いとか、Ⅱ型は軟骨に多いとか。

 

コラーゲンの基本的な分子構造は3本の鎖から形成され、それぞれの鎖は左巻きらせん構造で

3本の鎖が右巻きらせん構造で立体構造をしている

 

人体を構成する最も多いタンパクがコラーゲンとも言われていて

そのコラーゲンがねじれた構造をして存在するってことも、人体の形成に影響を与えているのかもしれません。

 

関節の不動化によってコラーゲン線維のタイプが変化するってことは

体に加わる刺激によって体の構造も変化していくのでしょうね。

 

なんか誰にでもうまいこと通じる簡単な方法があればいいんですけど

簡単にできてしまったら専門家は要らないっていう・・・

やっぱりコツコツやってくしかないのでしょうね。

脳卒中後の上肢運動機能の回復におけるFESの効果(ケーススタディ)

Effect of intensive functional electrical stimulation therapy on upper-limb motor recovery after stroke: case study of a patient with chronic stroke

Kawashima N, Popovic MR, Zivanovic V  2013  IF 0.7

 

22歳女性 脳出血発症後2年経過

1日2回 1時間のFESを12週実施

(三角筋前部線維・後部線維、上腕二頭筋、三頭筋、橈側手根伸筋、尺側手根伸筋、尺側手根屈筋に電極を貼り、動作における収縮をアシスト セラピストはその動作もアシスト)

 

結果 

最大随意収縮レベルは大きな改善は無し

筋収縮の開始、停止の随意性は改善がみられた筋もあり

痙性の減少もみられた

肩と肘の協調性の改善もみられた

 

 

以下、個人的な考察

電気刺激に対しては効果があるって論文とあんま無いって論文とありまして。

自分の上司はどうやら嫌いらしくて否定的なんですよね。

結構職場でもやってる人は多いんですけど、はたして本当に電気刺激でよくなっているのかはよくわからない。

 

海外の論文だと何の介入にしても、長い治療時間×長い期間やってるんですけど、なかなかそんな時間とれないので

日本の方の論文をみてみたのですけど、この論文も治療時間しっかりとってますね。

 

どちらにしても電気刺激しているだけでは厳しい気がします。

セラピストが正しい運動方向へ誘導しつつ、電気刺激も足して・・・ってのが多分重要なんでしょうね。

電気刺激だけで良くなるならセラピストは要らないってことでしょうし。

 

個人的には数値で表せないものは結構大事だと思ってるのですが

それを中心にしてしまうと論文にできないっていう難しさ。

ここをうまく超えるものがあると一気に進歩する気がします。

 

成人における総エネルギー消費の束縛と身体活動への代謝適応

Constrained total energy expenditure and metabolic adaptation to physical activity in adult humans

Pontzer H, Durazo-Arvizu R, Dugas L, Plange-Rhule J, Bovet P, Fprrester TE, Lambert EV, Cooper RS, Schoeller DA, Luke A   2016  IF 8.8

 

 

現在、肥満の対処方として、日々の身体活動を増加させてエネルギー消費を増大させて体重をコントロールすることが推奨されている。

運動をすればするほど総エネルギー消費量は増大する考えられているが、生態学的な研究において肉体的にきつい生活を送っている民族と現代的な生活をしている人々が実際に消費しているカロリーは同じであることが示されている。

この理由について、5種類の民族 計332人の成人について運動とカロリー消費について研究した

 

結果

活動量が増大すると消費カロリーも増大するが、ある点から総消費カロリー量はほぼ一定であった。

これは基礎代謝を低下させることで総消費カロリーをコントロールしていることが考えられる。

 

 

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以下、個人的な考察

疲れていると体調を崩しやすいっていうのはあると思うので、この論文には納得です。

運動をすればするほどいいってもんではなく、やっぱり無理は良くないんでしょうね。

もちろん個人差もあり、スポーツ選手とかは別格なんでしょうけど。

 

最近は筋トレができるデイサービスみたいなのが増えていたり、病院でも廃用予防だ!といってガンガン筋トレするケースもあるみたいですが

高齢者に対して筋トレするのは本当に良いのか考えさせられます。

自分は筋トレ滅多にしないんですが、よく体にいい運動・筋トレを教えてくれって言われるんですよね。

そんな都合のいいものがあるか!と思いつつ、のらりくらりとやってるんですけどね。

 

自分の好きな雑誌日経サイエンスって雑誌があり、その記事の元になった論文です。

最近の医学的な話とか結構のっててお薦めです。